[開催レポート] 7/6(火)【第1回ブラッシュアップ・セミナー】あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS 2021

7/6(火)に、あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS 2021【第1回ブラッシュアップ・セミナー】を開催しました。

はじめに、愛知県 産業政策課の犬塚晴課長よりあいさつがありました。「COMPASSは、ブラッシュアップ・セミナーとアクセラレーション・プログラムの2階建てとなっている。ブラッシュアップで事業を磨き、アクセラレーションでぜひみなさんの事業を昇華していただきたい。これまでもメンターの厳しくも温かいアドバイスをしていただきました。女性起業家セミナーに参加する方をみていると、終わった後にも会話が聞こえ、横のつながりを築いている。こういった場で情報交換しながらみなさんのビジネスがブラッシュアップされていくのだなと感じる。ぜひ横のつながりも育みながらビジネスを構築していっていただきたい」と激励をいただきました。

 

つぎに、アクセラレーション・プログラムの伴走をしていただくメンターの紹介がありました。

金子尚宏さん：
税理士をやっています。昨年は専門家メンターとして携わってきたが、今年はメンターとして関わっていきます。株式会社など法人化してどういうビジネスに進んでいきたいかというところをサポートしていきたいと思っています。

中島康滋さん：
これまで社会的な意味を持つビジネスを色々立ち上げてきたいわゆる「シリアルアントレプレナー」です。新規事業を立ち上げるところを得意としています。起業家は孤独。メンターは起業家と一緒の立場にたって壁打ち相手になります。みなさんの事業の後押しができるようにがんばっていきます。

柴田朋子さん：
キャリアコンサルタントとして普段は企業研修や課題や悩みの壁打ち相手をしています。お金のことや事業計画のことはあまり詳しくないのですが、起業家が気づいていない良いところを見つけて「なんでこれやらないの」と怒るキャラクターです。みなさんの心をこじ開けて、ためらう時や前に向きにくい時、めげそうな時も、最後まで一緒に走りたいと思います。

久野美奈子さん：
普段は事業を立ち上げるところに関わっています。「身の丈の起業」という言葉をつかっていますが、小さい起業というわけではなく、その方のいまの器の大きさ、いまの精一杯、背伸びをしたら届くところを指しています。それを小さすぎても大きすぎても、自分やお客さんにとっても良くないので、あなたの身の丈は本当のところどれぐらいなの？というのを一緒に考えていきたいと思います。

第1回のテーマ「あなたの事業がめざす目的地を見つける」では、メンターの久野美奈子さんから、事業をつづけていくために、「わたしたちは、なんのために、だれのために、事業をしているのでしょうか？」という問いで始まり、理念（ミッション）とは、その組織が掲げる最上位の目標であると教えていただきました。

実際に事業をつづけていくと、お金の問題が人の問題として表れることが多い。「人が育たない。」はよくある経営者の悩み。現象としてお金や人のところに表れるけど、原因としては事業の軸や組織の理念がブレてないか？に立ち戻るり、「理念を見直す」という視点をもつ。起業家には上司がいない。では、わたしたちは誰に相談するのか？メンターに相談するのもいいけど、「理念は」一生みなさんを支えます。迷ったときは、理念に相談すべき。と理念を見直すことの大切さについて説明していただきました。

話題提供では、愛知県 農業水産局農政部 食育消費流通課の住田 課長補佐に起こしいいただき、いいともあいちの取り組みについてお話いただきました。

いいともあいち
https://www.pref.aichi.jp/nousei/iitomo/iitomoaichi/

いいともあいちとは、いいともあいちネットワーク会員（応援団）になってもらって、一緒になって愛知県の農林水産業をすすめていく事業です。なぜ「地産地消」が意識されるようになってきたかというと、2001年ごろ狂牛病（BSE）というのが流行りとてもインパクトがあった。その後、残留農薬の問題や冷凍餃子の問題など、数年に渡り連続して起きたことから、食に対する不安が広がった時期があった。なぜ不安なのか？生産と食卓の距離が離れているから不安になったのではないか。そこの距離を縮めようということで「地産地消」という運動につながった。

愛知県では「いいともあいち」というマークを展開し地産地消の取り組みを進めている。また、昨今はフードマイレージと地産地消ということで、地産地消は生産者と消費者との距離がちじまる。すなわち、輸送にかかるエネルギー、二酸化炭素との排出量の軽減になるので、地産地消をすすめていくことは、フードマイレージの低減につながる。など、愛知県における取り組みについて話題提供をいただきました。

先輩起業家トークでは、COMPASS 1期生の伊藤友加子さん、2期生の亀山絵美さん、出水佳恵さんをお招きし、COMPASSにエントリーしたときの状況やその後の変化、COMPASSではどんな出会いがあったかなどを伺いました。

株式会社 Italiana 代表 亀山絵美さん（2期生）
ワインやオリーブオイルのソムリエ養成の事業を考えていたときにCOMPASSに入った。受講中に知多半島でとれたオリーブをつかった知多半島オリーブオイルのプロジェクトが急速にスタートし、FinalDemoDayではオリーブオイルのことについて発表した。期間中に知多半島の入り口である大府市にお店もオープンしました。知多半島からイタリアとそして世界と。オリーブで人と人、歴史と文化をつながていきたいというテーマで今活動をしています。

株式会社Gu・RADO（グラド） 代表 伊藤友加子さん（1期生）
起業して7年目。知多半島の野菜やお花を直接生産者から仕入れて卸す問屋業で起業した。起業した当初から、偶然取引先から紹介していただいた知多半島の障害者施設の方に出荷作業などのお仕事をお願いしていた。その施設から他にも仕事ないですかと聞かれ、ほかの取引先などに声をかけて農福連携事業を問屋業とともにしてきた。COMPASSを終了してから1年越しの今年の4月に就業支援B型をオープンさせることができました。

JIU design and flower 代表 出水佳恵さん（1期生）
元々は、店舗のデザインやパッケージデザイン、お花のデザインなどをやっていた。普段花屋さんで見るお花、そこにすら並ばないお花があることを知り、これをなんとかしたい！という思いが湧き上がり、ひとりでなんとかしたいと考えていた。COMPASSをの中で商品開発をしながら、ようやく販売開始というところまできました。花和紙といって廃棄される花を生のまますき込んだ和紙を商品としていますが、ゆくゆくは農家の方々とつながって廃棄される花をなくすということをしていきたい。いまその途中の手段として商品開発をしています。

COMPASSに入ってみてどうでしたか？

• ずっと走り続けてきたので、とまって自分の事業やプロジェクトを見めていくという作業がCOMPAASの中ででき、本当はこれがやりたかったんだということに気づけた。
• 壁打ちがとても役に立った。プロの方に話を聞いてもらうということが、こんなにも効果があことなのかという気付きがあった。
• ちたしん（知多信用金庫）さんに紹介していただき、COMPASSに入った。受かる受からないよりも申込書類を書くことは、自分の頭の中を整理することができる。
• 女性特有のコミュニティだと浮いてしまうような話しでも、COMPASSにきた同じメンバーと話ができるのがすごく楽しかった。みんな前向きですばらしいアイディアがあって、わたしもがんばらなきゃと思えた。
• 自分のマインドが変わった。「経営者の孤独」わたしはそれでいいと思ってた。でも、参加したことで、いろんな方の話が聞けて自分の話ができたことで、自分ってこうだったんだという発見があった。もっとやりたいという気持ちも湧いてきた。自分の中で開けてきた感覚があった。

 

参加者の声

• 理念のブラッシュアップができました。
• 去年参加されていた方々が、とても身になる時間だったと目をキラキラさせながらお話されていて、絶対に20人に入って、自分の事業をブラッシュアップさせるぞ！とさらに思いました。
• 私がいつも胸がモヤモヤする原因は、お金と人なのですが、『悩みは大抵金と人』とお話しされていたので、そうなんだと少しスッキリしました。
• 左右前後の方と名刺交換させていただいた数分だけでも、参加されている方はよくしゃべりエネルギッシュで、こんな人たちが沢山いたんだ！と刺激をいただきました。
• 自分の思いを言葉として出してみると、曖昧な部分があることに気づけて、考え直す必要があることが分かりました。
• 有資格者としてのブラッシュアップはしてきたつもりでしたが、起業家としての部分でまだまだざっくりしていることが明確になりました。
• 起業をして、たくさんの繋がりを作ることが必要なことはわかっていても、人と関わることをどこかで苦手だと感じている部分があります。そもそも、起業するとはどういうことか？なども実は理解できていない部分も多いのだということにも気づくことができました。
• 毎日の仕事や新たな問題、課題、実践、反省、やることが次々と湧き出てきて、時間があっという間に過ぎてしまうけれど、やはり学びの時間は大切で、立ち止まって現在の自分を見てみることが案外近道なのかもしれないと気付きました。

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あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS 2021
第1回ブラッシュアップ・セミナー
日時：2021年7月06日（火）10:00-12:00
会場：愛知県産業労働センター（ウインクあいち）18階 会議室
テーマ：あなたの事業がめざす目的地を見つける
話題提供（愛知県の取組紹介）：地産地消「いいともあいち」
https://www.pref.aichi.jp/nousei/iitomo/iitomoaichi/
先輩起業家トーク：伊藤友加子さん（1期生）、亀山絵美さん（2期生）、出水佳恵さん（1期生）
参加者：24名、ビデオ受講：11名