支援機関向け研修会を開催しました!

あいち・ウーマノミクス推進事業「女性起業家育成・促進事業」支援機関向け研修会」を開催しました。金融機関や民間、行政の起業支援機関の方など、19名の方にご参加いただきました。

 

愛知県からのあいさつ

支援機関向け研修会

はじめに主催者を代表して、愛知県 産業政策課の土井健輔補佐より、ご挨拶をいただきました。今年は新型コロナウイルスの発生により、融資や様々な補助制度があったり、今までに経験したことのないような対応をしております。愛知県では女性の働く場所が少ない、若い女性が東京へ流れていってしまう。県の中に、女性が活躍できる職場をつくろうという主旨でCOMPASSの取り組みをはじめました。今日はプロフェッショナルからお話を聞けるということで、ぜひ学びの機会としてくださいと励ましの言葉をいただきました。

 

話題提供①

テーマ:地方創生・SGDsで求められる女性の起業
登壇者:サスティナブル・ストーリー株式会社 代表取締役 中島康滋氏

支援機関向けセミナー

一つ目の話題提供として、あいちCOMPASSではメンターを担当するサスティナブル・ストーリー株式会社 代表取締役 中島康滋さんから、地方創生の「4つの基本目標」と「2つの横断的な目標」についてご説明いただきました。地域によって女性の活動には温度差がある。地域ごとに政策が必要であること。地域への定着と地域の魅力は密接に紐づいており、自分が関係できる機会をどのように探せるかがポイントになってくるとお話いただきました。

また、横断的な目標の中に「地方創生SDGsの実現などの持続可能なまちづくり」が盛り込まれており、地方創生とSDGs一体であるという流れになってきていると説明がありました。

よく「女性は生活者視点がある」と言われるが、男性にもその視点を持った人はいる。「生活者」とは「暮らしの視点を持つ人」と捉え、暮らしの視点をもって、生活者として感じる課題を解決していくことは、地方の課題を解決するということにつながっていくと考える。と地方創生と女性の起業の関係性についても説明がありました。

最後に、女性起業家の相談の場において大切にしたい次の3つをご提案いただきました。
1、女性の起業家が相談に来た時は、女性男性に関係なく「起業家」と接したい
2、相談の場は、起業家の成長の機会と捉え丁寧に伝えられる機会としたい
3、支援者が起業家ではない場合もあるが、起業家が置かれている状況への理解

 

話題提供②

テーマ:女性起業家の支援と支援者のあり方-OKa-Bizの事例から-
登壇者:岡崎ビジネスサポートセンター 副センター長 髙嶋舞氏

支援機関向けセミナー二つ目の話題提供として、あいちCOMPASSの参画機関であり、岡崎ビジネスサポートセンター 副センター長の髙嶋舞さんから、女性の起業家の支援にとって、大事なこととはなんでしょうか?という投げかけをいただき、女性の相談者割合が39%(平均値より高い)というOka-Bizの事例を写真や支援中のエピソードを交えてご紹介いただきました。

Oka-Bizが大事にしているのは、「区別しない」「リスペクトする」事業の大きい、小さいは関係ない、気付いて行動していることはすばらしいという気持ちで、起業家さんたちに接していますとお話いただきました。

また、Oka-Bizでは、コロナ禍での支援について、4月、5月当初は、資金繰りが厳しい企業さんが多かったが、資金繰りが解消してくると、次はどう返済していくかが課題となってくる。コロナ禍においては中小企業さんのニーズも市場のニーズも移り変わっていくのを実感した。そういった中で、それらの変化をビジネスチャンスと捉え、Oka-Bizでは約80個のの新商品・新サービスを開発してきた内容について具体事例をいくつかご紹介いただきました。

わたしたちは「人の人生を変える仕事をしている」と日々思ってサポートしています。大きい小さい、男性女性の区別なく、いまやっている支援を女性に開放してサポートしていただけると嬉しいなと思いますと応援のメッセージをいただきました。

 

パネルディスカッション

パネリスト/キャリアコンサルタント/JUNO(ユーノー)代表 柴田朋子
岡崎ビジネスサポートセンター 副センター長 髙嶋舞氏
サスティナブル・ストーリー株式会社 代表取締役 中島康滋
ファシリテーター/特定非営利活動法人起業支援ネット 代表理事 久野美奈子

支援機関向け研修会

お二人からの話題提供を聞いて、会場の参加者同士で気づいたことやもっと聞きたいことなどを話し合いました。

 

支援機関向け研修会

全体シェアでは「地域を活かした支援についてなにかヒントがあれば教えて欲しい」など質問があり、パネリストからは”3密スイーツ”の事例をあげ、支援機関からの投げかけで地域が一体感をもってスイーツをつくった例などをご紹介いただきました。

支援機関向け研修会

また、いまの時代において、捉え方を変える姿勢(リフレーミング)がポイントになってくるのではないかと提案がありました。

 

ー参加者の声ー

  • 前例のないこと続きの状況で、日々現場で受ける相談に対しサポートができているのか、正直不安もありましたが、今回皆さんの話を聞く中で、当所の活動(日々のサポート姿勢や、地域×オンラン=明るく・楽しく・元気よくPR動画キュレーションサイトの新事業)は方向性は間違っていないと自信がもてました。ありがとうございました。
  • 女性経営者の特性などを知る良い機会となりました。高嶋様の「経営者に性別も年齢も関係なく、知恵や様々なツールの使い方で経営改善できる」というお話。今後、女性起業家を支援する上で非常に参考となりました。
  • リフレーミング・弱みを強みに/「なぜ」ではなく「なに」と問うこと。問題に対して否定的になったり固定概念に捉われるのではなく、いかに弱みを強みに変えられるか、よいところを引き出せるかを意識しようと思います。

 

さいごに、一言メッセージを

・柴田さんより
刺激的な話が聞けました。自分自身も原点に戻れました。参加者の方で、現場に出ている方はとてもためになったと思いますし、現場に出ていない方もぜひ職場に持ち帰って共有していただければと思います。

・高嶋さんより
わたしたち(支援機関)が売れるかどうかを決めることはできないので、とにかくスピード感をもって、ちょっと出してみて、ダメだったら次のことを考えましょうと伝えています。小さなチャレンジを積み重ねることで大きな変化につながる。ぜひ小さなチャレンジをサポートしてっていただけたらと思います。

・中島さんより
その人にしか見えない世界があり、その人の経験でしか出てこないものもある。その人の世界をその人側から見てみたい。なぜか?と聞くのではなく、あなたはどこで何を見たの(感じたの?)と聞くようにしている。ぜひ起業家のみなさんを心温かくサポートしていただけらたと思います。

 

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支援機関向け研修会
日時:2020年10月27日(火)13:30-16:00
会場:愛知県信用保証協会
参加者:19名
主催:愛知県
運営:あいち女性起業家・経営者支援プログラム運営事務局